祝賀会
同級生がある要職に就き、私たちもその祝賀会に招かれました。
正確に言うと、「私たちも」ではなく、「私たちまで」でしょうか。
票も利権もない何の役にも立ちそうにない面々が私たちのテーブルには
ころがっていました。
祝賀会のフロアーは円卓で、どのテーブルも政治や経済の有力者が占めています。
テレビでよく見るような顔も来てますね。
どう見ても、このテーブルの数人はエイリアンです。
しかも、このエイリアンたちは態度もでかい。周りを気にしてませんね。
それに比べて、テレビでみる顔ぶれは腰が低い。一生懸命お辞儀してます。
このテーブルに回ってきてくれる方が
「〇〇とはどのようなご関係ですか?」と尋ねてきます。
「ご関係?」
エイリアンたちはその時初めて自分の存在に気が付いたようです。
「どのようなご関係って・・・、飲み仲間だな」
まあ、正直なところです。
「飲み仲間・・・」聞いた方が困ってます。
このエイリアンたちをあえて肯定的に訳すなら、彼の清涼剤でしょうかね。
いっぷくの息抜きです。
息抜きできないと、人間やってられませんからね。
そう考えると、我々の役目はけっこう重要なんですね。