現代子供事情
こんにちは、谷川岳のもつ煮、竹内です。
先日、高校生の子供の保護者会主催の慰労会に行って来ました。
慰労会といっても子供たちもいっしょの昼食会です。うちの子は剣道部なのですが、まあ、夏の合宿やら大会やらが終わり、
OBとなった3年生もそろそろ受験が始まるのでその報告も兼ねての ”ご苦労さん会” といったところです。
昼食ではあるし子供たちも同席の会ですから酒の振る舞いはありませんが、毎日部活に明け暮れている子供たちにとっても
普段と違った場ができるのは息抜きとして宜しいんじゃないでしょうか。美味しい料理は腹一杯食えるし、会場のホテルで
席を頂ける事で社会勉強にもなります。
挨拶で顧問の先生がいい話をしていました。うちの学校は商業高校なのですが、商業高校なるが故にこの会についても
”対価” を考える事を忘れるな、と生徒に話されていました。今回の会費は4000円です。お母さんが4000円稼ぐには
パートタイムでおおよそ1日分の稼ぎだ。今日もこの会に出てきてくれているので今日の稼ぎも合計すれば8000円分の
会という事になる。親がどんな思いでシフトを調整し休みを入れてこの会に出ているのか、そういう事を君らも考える年に
なっている。今日の会で君らがその対価に対してできる事は何か?腹一杯食べて元を取る事だ。
と、最後は会場を笑わせて締めくくっていましたが、こういう一つ一つの経験を積んで子供たちも少しずつ成長していくのだなあ、
と感じました。
この学校は私の母校でもある高碕商業なのですが、母校も変わりました。私達の頃はほとんどが就職でした。進学組は
ごく一部。この会で剣道部OBとなった3年生が一人ずつ自分の進路を報告していましたが、そのほとんどが進学でした。
進路について3年生が述べている内容も、自分は将来こういう職に就きたい。だからこの進路でこういう事を学びたい。とか、
こういう職業に就いて社会に恩返ししたい、とか社会の役に立ちたい、とか、自分の頃と比べて将来に対しての意志が
はっきりと具体化されているのには驚きました。私達の頃は、ただ何となくぼんやりとでも考えていればましな方で、大体が
私のように何も考えていなかったでしょう。今の社会が厳しさを増し、高校生くらいでも将来の意志をしっかりと持っていなければ
通用しなくなったという事なのでしょうか?
先生はその点を肯定していました。社会がそういう社会になった。子供たちも学校もそれに順応している、と。
ですが、それ故に子供たちが良い子になってしまった、ともおっしゃっていました。内の子供たちの実力は、実はもっと高い。
大会成績を踏まえての話です。なのに剣道が大人しい、性根が優しい。こいつらのリミッターが外れれば全国も夢じゃない。
とおっしゃっていました。先生はそのリミッターを外すのに腐心しているそうです。
子供たちの話で面白い話を聞きました。試合で対戦相手がバシバシ打ち込んでくる相手ならこちらも打ち込んで良い試合を
するのだそうですが、相手がのらりくらりとやってくるともうダメなのだそうです。
先生の頃は相手が ”バシッ” なんて打ち込んできたら 「てめーやりやがったなー!」 とばかり100倍にして打ち返す。
相手がのらりくらりしていれば 「この野郎ーチンタラしやがって!」 と、どんどん相手を押していく。と、おっしゃっていました。
相対的な戦いではなく絶対的な戦いをせよ、という事ですね。
それには練習しかありませんね。もっともっと厳しい練習を積んで自分に自信をつけてもらいましょう。