栃木にて
昨年の事、
千葉の出張の帰りに栃木に宿をとった。
栃木には学生時代の仲間がおり、夕飯に誘ってみた。
明日の朝一番で東京出張の予定が入っているそうで、
「なんでこんな忙しい時に連絡をよこすんだ!」とうそぶいていた。
しかし、ホテルのフロントで会った時にはニヤニヤして立っていた。
たぶん、さっきは周りに社員がいたので体裁を作っていたのだろう。
そんな事はお見通しだぜ!
しかも、ユニホーム調のコートなんか羽織って立っているから
私はベルボーイだと思ってYだと気づかなかった。
ベルボーイから、「竹ちゃん、どこ見てるんだよ」と声を掛けられ初めてYだとわかった。
飲みながら話していると、今ではYも立派な社長さんのようだ。
学生時代、やれ太宰だ、やれ中原だと頓珍漢なことを語って仲間から、
「お前は文学部に行け!」と言われていたYがうそのようだった。
立派に更生できてようございました。