商売について

モツ煮家店主のブログ

こんにちは、谷川岳のもつ煮、竹内です。

表題に ”商売” と書きましたが色々な職業という意味で書きたかったので ”生業” と書いた方が

正解でしょうか。

なかなか自分でやりたい職業に就けているという方は少ないと思います。先日も初老の男性のお客様が

立ち寄ってくださり、立ち話で 「誰か農家をやってくれる人はおらんかー」 とおしゃっていました。

そのお客様は埼玉で農家をされているとおっしゃいましたが、周り中みんな農家を止めていくと

話されていました。今も周りの家などは農家とは名ばかりで実際には畑ごと貸している状態だとも

話されていました。

確かにテレビなどで農家の後継ぎ問題などを見た事がありますが、農家だけではない気がします。

なぜなら、私の知り合いで自分の会社を子供に継がせるという方はあまり見かけません。

現に水上ではうちのような饅頭屋は半数以下になっていますし旅館だって建物はあってもオーナーは

代わっている所もあるし、子供さんが後を継がないところもあります。

まあ、お客様にそんな込入った話もできないので世間話で濁しましたが、そのお客様の話によれば

農家の人間は、自分の子供を天気で左右されるような仕事には就かせたくない、のだそうです。

核心かな? と感じました。ズバリ農業の事だと思いましたから。

私は農業という職業は大好きです。その苦労を知らないから言うのかもしれません。でも、人間の基本

ですよね。農業って。これがないと誰も生きていけません。絶対に無くならない商売です。いえ、生業です。

これは強いですよ。私たちの商売とは違う。だって需要が無くならないんですから。

得意先の奥さんでチャキチャキしている方がいます。その奥さんの口癖は 「お土産を売るのは大変なのよ、

お土産は無くてもいいんだから、それを売りつけなくちゃいけないんだから大変よ」 これはその奥さんが

いつも話す原文です。売りつける、とは人聞きが悪いですが購買欲のないお客様へあれこれと声をかけて

買う気にさせるという意味では間違いではありませんね。ちなみに、この得意先は銀行への借入もなく

品物もとっても売れるお店ですが子供さんは一流建設会社へ就職しました。

お土産物を売るのは大変だからですかねー。

話を戻します。

そのお客様は農家の就業時間についても話されてました。朝は早く仕事は午前中で終わってしまう。

朝早いから寝るのも早い。冬の間は何ヶ月も仕事がない。こんなとこだったでしょうか。

私は農家の苦労を知らないのだと思います。だってこんな感じで仕事ができて普通に収入があるのなら

良い仕事に見えちゃう。

晴耕雨読を実践できるなんて夢のようです。

▲ページの先頭へ