褒めて育てる

モツ煮家店主のブログ

こんにちは、谷川岳のもつ煮、竹内です。

表題の 「褒めて育てる」 は今年の我が家の基本方針です。お正月にお雑煮を

食べながら何となくそう決まりました。もちろん子供向けの対応です。

やってみるとこれが難しいんですね。小言はいくらでも出て来るのですが

褒めるほどの事はなかなか出て来ない。あまりに褒める事がないので最近では

小言を逆説的な言い回しで話すようになりました。

曰く、 「小さい事に囚われないんだね」 、これはズボンからYシャツが出ているの意。

曰く、 「トイレ掃除いつもありがと!今度はいつかな?」 トイレ掃除を早くやれの意。

曰く、 「外国に住めばこんな事関係ないから」 肘をついてメシを食うな! の意。

言われた方も何やらニヤニヤしてます。

 

私の高校の同級生で先生をしている奴がいます。空手部の顧問です。

ある年頭の良い女子校に赴任しました。

空手部の最初の部活の日に 「ダメだこりゃ」 と感じたそうです。

そりゃそうですよね。そんな頭の良い学校の生徒は別に部活のために学校へ

来てるわけじゃありません。進学が目的です。私達とは違う人種です。

大体学校自体が部活に力を入れてはいないし、むしろ勉強に支障をきたす

ような事は望ましくないという空気が学校に漂っていたそうです。部活は短時間で

ほどほどにして早く家へ帰して勉強の時間を取らせてあげる。そういう学校です。

そこで彼はせめて体裁だけでも整えようと諦め半分に方針を変えたそうです。

我が母校の続きで 「バカヤロー」 「何やってんだー」 なんて言うとドン引き

されてしまう良家のお嬢さん達、ここは一つ徹底的に褒めてみようと思ったそうです。

そして、いつだったかうちの会社にお茶を飲みに来て、

「うちの空手部、全国大会に出る事になった」 と笑って話していました。

彼が言うには本当に徹底的に褒めたそうです。我が母校ならやって当たり前の

誰でもできる動作でもその女子校の生徒がやった時には

「おー、今の腕の角度いいよ」 とか 「今の蹴りは鋭かったなー、上手いぞー」

なんてのを繰り返していくうちに彼女達も嬉しくなってついつい上達してしまったと

言ってました。

なんと言っても元々頭の良い良家のお嬢さん達ですから飲み込みは早い。私達のように

何度も怒鳴られて痛い思いをしないと覚えられない人間とは違います。

あれよあれよという間にしっかりとした空手が身に付いてしまって気が付いた時には

全国大会だったそうです。

でも、彼が言うにはうちの学校 (我が母校の事です) であれをやってもダメだ

そうです。うちの学校であれをやったら天狗になるだけだと言ってました。

あくまでも素直な気持ちを持った頭の良い子供たちだったから出来たんだそうです。

私達は捻くれた頭の悪い子供たちだったという事ですね。

まあ、否定はしませんが。

 

そんなわけで、素直な心を持たない頭の悪いうちの子供たちに ”褒めて育てる作戦”が

通用するかどうか分かりませんが取りあえずやってみようと思います。

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