二つ目の信号

モツ煮家店主のブログ

つい最近、会社の近くにある橋が新しくなりました。

この橋がまだ工事中だった頃の事です。

橋の位置が変わるので橋の前後の道路も方向を変える工事を

していました。随分長い間橋の前後で片側通行になっていました。

片側通行なのでその辺りにはいくつか工事用の信号が置かれていました。

けっこう大きな工事だったので工事用信号には係の人が

ついていました。

ある日、私はその片側通行になっている所に差しかかり信号が青に

なったので車を進ませました。

もう少しで片側通行の区間を抜けそうになった所で、対向車が

クラクションを鳴らしながらこちらに突っ込んできます。

「げっ、あんたの方の信号はまだ赤だろ!」

と心で叫びつつ突っ込んでくる車を回避しました。

「ひでーなー、もう」とすれ違いざまに相手の運転席を見ると

若い女性ドライバーがこちらを睨んでいます。

しかも相手の車は背の高いジープ型。こっちはセダン。

事実関係とは裏腹になぜか私が見おろされながらガンを飛ばされている不自然な状況。

「俺じゃーないだろ」と、これも心の中で口ずさんでいると

相手の車の後ろから作業服のおじさんが手に点滅灯を振りながら

「コラー!信号赤だろー」と相手の車を追いかけて来てます。

私は片側通行の区間がもうすぐ終わりそうな所だったので

どうにか女性の車を避けてその区間を通り抜けました。

しかし、私の後続の車は女性の車のためにそこでストップ。

当然件の女性の車も立ち往生となり係員のおじさんに追いつかれました。

私の車もまた次の工事用信号が赤となりストップ。グッドタイミング!

興味津々で直ぐさまルームミラーで後ろを見ると、案の定係員のおじさんと

女性ドライバーが言い合っている様子。

声は聞こえてこないけど二人の会話はきっとこうです。

係員のおじさん 「ダメだよ。信号赤でしょ」

女性ドライバー 「全然見えなかったわよ。もっと分かりやすい所に

         信号立てなさいよ」

そうこうしているうちに後ろの車からクラクションが鳴らされ

女性ドライバーは車を後退させるはめに。

まあ、ルームミラーに映っている状況はそんなとこでしょう。

あの女性ドライバーは私が今止まっている信号には気づいたのですが

次の信号までは目に入らなかったようです。

実は、二つ目の信号があったんですねー、これが。

私は心の広い人間です。

「ざまー見ろ」 なんて思いませんでしたから。

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