違いのわかる男
おまんじゅうのアンに使う塩を変えました。
以前は家庭で使うような普通の塩を使ってました。
ある時メーカーさんから ”塩一つでおまんじゅうの味が変わりますよ” と言われて
”ほんまかいな?” と半信半疑で高級塩を使ってみました。
そしたら本当に違うんですよこれが。ビックリしました。
アンの味に透き通る感じが出て潮風が体を通り抜けて行くような感覚を覚えました。
小豆の風味がスーっと口の中にストレートに広がっていくんです。
おまんじゅう自体がすごく洗練された味に変わりました。
目から鱗が落ちるとは正にこの事です。どうして今まで気が付かなかったのだろうと悔やむほどでした。
簡単に甘さの面から話すなら、舌に当たる甘さが口の中へ広がる甘さに変わった、と言う感じです。
まず、親しい友人に食させると分かる人と分からない人が半々ってとこでしたね。
でも、食べた人の半数が分かるなんて業界では画期的な事なんです。
ちょうど私が学生だった頃、ありきたりのビール業界にアサヒのスーパードライが発売されて
猫も杓子もスーパードライは違うと言っていたのを思い出しました。
しかし、何ですな。私の友人は違いの分からない連中が大勢いますね。
ある友人親子(親が私の友人です)に食させたら子供の方はこの透き通るような味を的確に
表現しましたが肝心の親の方はとんちんかんな事を言ってましたね。
親しい先輩の会社にこのおまんじゅうを持っていった時もそこの女性幹部は私が何も言わなくても
味の違いを理解してくれましたが社長をやってる先輩は違いが分かりませんでした。
”違いのわかる男” ではありませんね。