植え込みの効用
会社前の植え込みの世話を始めてちょうど1年が経ちます。
仲間からは「あいつどうしたんだ。なんで竹内が花の手入れをしてるんだ?」と
まるでヤクザが坊さんに鞍替えしたかのような疑いの眼差しで
見られていました。
まあ、彼らがそう思うのも無理はありません。
私なんぞは誰がどう見てもお金を追いかける合理主義者が関の山です。
ところが先日、私が植え込みに水をやっていると後ろから声を掛けられました。
振り向けば消防団の後輩です。
別段用事があったわけではないが私が植え込みに水をやっている様が
余裕のある態度に見えたのでちょっと声を掛けてみたそうです。
彼の言葉を借りれば「竹内さんから余裕オーラが出ていた」そうです。
この後輩の話を聞いてピン!ときましたね。
何たる幸甚。
今まで「庭いじりをするなんて竹内は気が狂ったか」くらいに
言われていたのが今日は「余裕オーラ」ときたもんです。
これは使えます。
貧乏神と同居していると思われるほどお金に縁のない私ですが
植え込みに水をやっている姿はリッチマンだったのです。
こんな姿を放っておく手はありません。仲間を見返すチャンスです。
そういえばカミさんからも「あんたは態度がデカイわね」と
言われた事があります。
きっとそんなデカイ態度と植え込みの水くれは相性の良い関係なんでしょう。
そう思うと植え込みの水くれは我が社にとって無言のアピールになります。